Vol.31 稲葉 梨紗 さん

Vol.31 稲葉 梨紗 さん

今回のインタビューは、弥起井にお住まいで大台町立図書館の司書として働く稲葉 梨紗(いなば りさ)さんです。

幼い頃より読んだ本の読書リストを作るほど読書好きだった少女は文学部に進学。就職活動では町外へ出ていく選択肢もあるなかで、タイミングよく募集のあった近所の図書館で働き始めます。
クールな印象とは裏腹に“図書館”について熱い思いを語ってくれました。

【図書館の仕事】

「入るまでは大台の図書館って正直好きじゃなかったんですよ。なんか暗いし、自分の読みたい本ないし。笑」
図書館でのお仕事について尋ねると率直な答えが返ってきました。
「その暗さをどうにかしたいと思ってて。建物はすぐに変えられないけど雰囲気だけでも明るくできたらな」

様々な行事・イベントを企画運営し、本の貸し出しサービスだけに終わらない多岐に渡る業務に忙しい司書の皆さま。稲葉さんは、昔よりは親しみやすくなったと思うんだけど、と笑顔で振り返ります。

定期的に開催しているイベント「ぷらっと」では各回のテーマについて学べますが、高齢者にはやはり健康トピックが人気。また、以前開催したトークセッション「大台町deかがやく女性たち~伝えたいをカタチにする仕事~」は会場が満員に!中学生から年配の方まで老若男女が足を運びました。

大台町立図書館のイベントで話をする稲葉 梨紗 さん

【これからの図書館、理想の図書館】

図書館の機能は、”本に会う場所”から”人に出会って情報を共有しあう場所”に。
ここでは規模が小さくて難しいけれど、他所ではマルシェを開催したり、にぎわい創出を掲げ、人が集まる拠点となっている所もあるそうです。
まさにそれは稲葉さんが目指したい場所。

「とにかく居場所がないなって」
現状のハード面では叶えられないフラストレーションから、夢か妄想か?近く実現される未来か?次々と想いが溢れます。
若者たちはどこで遊ぶのか尋ねても、お年寄りの交流の場としても、とにかく気軽に足が向かう場所がない。

「近くに住みたいくらい好きとおっしゃる東京のある施設は、建築家による公共施設らしからぬデザインで、まず足を踏み入れるとそこにカフェ・バー。ギャラリー、多目的スペース、会議室など様々な機能を持ち合わせた複合施設です。
図書館はもちろん、目を見張るのは地下の10代限定の部屋。そこではおしゃべりしても勉強してもお菓子を持ちこんでもOK。カップラーメンまで食べられる自由さは中高生の溜まり場として最高の場所。ダンススタジオやバンド練習用のスタジオまで併設されているそうです。
大台町でならどんな風にできるか思わず想像してしまいます。
「大台町の木材をふんだんに使用したかっこいい建物で、大きな窓があって明るくて。大きな窓は本が日に焼けちゃうからまあ難しい所ではあるんですけど 笑」

大台町立図書館

現状の図書館では静かに閲覧するスペースは狭く、さらに自由におしゃべりや飲食できる賑わいスペースを作ることは難しい。稲葉さんの“あったらいいな”は続きます。
「お年寄りの集まれる場所、作りたいんですよね~。薗のひだまりみたいな所。」といつも常連さんで賑わう町内の小さなカフェの名前が挙がります。

【文化的なもの】

自然は豊かだけれど文化的なものに対する興味が薄いと感じている稲葉さん。自身は小さい頃からずっと続けている趣味がふたつあります。

ひとつは書道。師範をお持ちの腕前ですが今でも教室に通い続け、発表の場にも出展されています。
「字書くの好きなんで。先生おもしろいし。」
やはり楽しいのが長く続く秘訣です。

稲葉 梨紗 さんの作品

もうひとつは写真。こちらも中高生の頃から教室に通い、所属する撮RY(トライ)で作品を出展したり活動されていますが、なんとほとんどスマホやコンパクトデジタルカメラで撮影されているそう。

「ほとんど花火と桜しか撮ってないです(笑)」と見せてくれたのは、鮮やかで見事な夜空の大輪。夜の撮影は難しそうとお話すると「難しいですけど撮れたらめっちゃ嬉しいんで!」とこちらも鮮やかな笑顔です。

稲葉 梨紗 さんの作品

気づかぬ内に、稲葉さんのフィールドは図書館から地域へ飛び出し、書や写真の作品が展示されたギャラリーカフェがひっそりとオープンしているかもしれません。
もちろんそこの本棚はとても充実しているはずです。稲葉さんセレクトのラインナップに加え、町内の各地区図書室や小中学校同様、図書館の本が循環しているはずですから。

大台町立図書館と稲葉 梨紗 さん

大台町立図書館
HP : http://www.ma.mctv.ne.jp/~odai-to/ 
住所 : 三重県多気郡大台町佐原810 
Tel : 0598-84-1100 
開館時間 : 10:00~18:00 
定休日 : 火曜日、祝日、館内整理日(毎月1回最終木曜日)、年末年始・館内特別整理期間(毎年1回)
その他、詳しくは図書館職員にお尋ね下さい。

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