Vol.11 佐藤 太平 さん&美佳子 さん

Vol.11 佐藤 太平 さん&美佳子 さん

今回のインタビューは浦谷にお住まいの佐藤太平(さとうたいへい)さんと美佳子(みかこ)さんです。

周りをぐるりと山に囲まれたご自宅前には、佐藤さんご夫妻の暮らしの中心になっている「田畑」があります。

佐藤さんご夫妻は、自然の営みに添って作物を育てる「自然農」を取り入れた自給的な暮らしを、12年間続けています。

【自然農との出会い】

ここへ移住する前は、大阪のマンション住まいで全く違う環境で暮らしていたお二人ですが、都会に暮らしながらも、どこか居心地の悪さを感じていたそうです。その頃は、木工作家として作品を作っていましたが、30代半ば頃に行き詰まってしまい、これから先のことを悩んでいたのだとか。

そんな時に、ご友人を通して聞く「赤目自然農塾」の話がとても楽しそうで、話を聞いているうちに「そんなに楽しい場所があるのなら、見てみたい」と思い、軽い気持ちで覗いてみたことがきっかけとなり、通い始めることに。これが、お二人の転機となりました。

赤目自然農塾は、耕さず、肥料農薬を使わず、草や虫を敵としない「自然農」が学べる場所。初めて訪れた時、その場に流れる「気」のようなものが心地良く感じ、自分の居場所を見つけた気がしてすっかり魅了され、今年の初めまで13年間、スタッフとして関わることになりました。

【新しい住まい探し】

自然農について学ぶにつれ、自分の農地を持ちたいという気持ちが強くなり、関西を中心に農地付きの移住先を探すうち、大台町にも訪問。当時は、今のような空き屋バンク制度はなかったけれど、役場の職員さんが親身になって相談にのってくださり、条件に合った家をいくつか紹介してもらえました。

その時の条件は、「修理が必要でも家賃が安くて、農地がある場所」という条件。
役場の担当者さんが、「結構修理が必要ですが・・・」と言いながら連れてきてくださったのが、今のご自宅。住み始める前は、居間の床がなく、大きな手直しが必要でした。しかし、以前木工作家として活動していた時の経験とちょうど良い木材があったこと、そして、手伝ってくれる人手もあったので、自分たちで直して住むことを決断しました。

佐藤 太平さん&美佳子さん

【浦谷で暮らし続けること】

ここに決めた理由をお聞きしてみると、浦谷地区は11世帯が暮らす小さな集落で役場の担当者さんやご近所さんが、初めからとても親切にしてくださったことが大きいそう。

知らない土地で楽しく暮らしていくには、周りの環境はとても大切。「自分たちのことをとても歓迎してくれている気がして安心できた。それは、私たちが来る前の移住者の人たちが、きちんと地域の人と良い関係を築いてきてくれたから。」と仰っていました。

佐藤 太平さん&美佳子さん

家を手直ししたり、放置されていた農地を整える大変さは、お二人にとって大きなマイナス点ではなかったけれど、実際暮らし始めてみるとこの土地ならではの問題が出てきたそうです。

獣害被害はもちろんのこと、虫が多く、最初の2年間はカメムシの被害でお米が全く収穫できないという辛い経験がありました。

当時、ご友人からは、この場所に拘り続けなくても、作物の栽培に向いた他の場所を探すことを考えてみてはと言われましたが、家の前に田んぼがある環境の魅力は大きく、諦めずに様々な対策を講じていたら、カメムシの被害は少なくなり、お米が実るようになっていきました。
「どの土地でも、それぞれ問題があると思うから、大台町のきれいな水とおいしい空気で育った少なくても良質なものを、作っていきたい。」という一言は、この経験を乗り越えたからこそ。

ここは、中山間地で栽培の厳しさはあるけれど、周りに農家さんが少ないので、「自分たちのやりたい自然農をめいっぱい実践できる環境」と捉えているというお二人のお話を聞き、大変だった経験談でも、とても充実していたこととして伝わってきました。

佐藤 太平さん&美佳子さん

【これからの暮らし】

今年の初め、佐藤さんご夫妻は14年間通い続けた赤目自然農塾を卒塾されました。それは、これからはもっと自分たちの畑に力を入れたいので、「学びの続きは自分たちの田畑で」と決めたことから。

また、これまで続けてきた自然農や、田舎暮らしのことを発信することで、自分たちの更なる成長につなげたいという想いから、youtubeチャンネルを開設。具体的な栽培方法や、自給生活についての発信を続けています。


<YouTubeチャンネル>
自然農びより https://www.youtube.com/channel/UCp3pAUjYvvVaeHmko6Jof-Q
Mikako/自然農のある暮らし https://www.youtube.com/channel/UCJmXKKm8ZS15d_EkLzLK8CQ

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