Vol.7 神田 靖英 さん

Vol.7 神田 靖英 さん

今回のインタビューは、茂原に暮らす神田靖英(かんだ やすひで)さんです。

大阪から4年前に移住した神田さん。元々、山登りやボルダリングが好きだったこともあり、自然豊かな田舎で暮らしたいと思い、移住先を探していたところ、以前、大杉谷に登山に来た時のことを思い出して、改めて大台町を訪れてみたそうです。

「暮らす」という観点から、もう一度大台町を来てみると、そこで暮らしている人たちがとても楽しそうなのが印象的で、大台町に移住したいと思ったそうです。

【地元の人との程よい関係】

奥様の友美(ともみ)さんは、自分が大台町を選んだというよりも、靖英さんが良い場所があるからと連れてきてくれたのがきっかけでしたが、たまたま出会った地元の人に、「ここは本当に良い所だから、移住してきたらいいよ。」と、声を掛けていただき、ここは、移住者でも温かく迎えてくれる場所だという気がして、とても安心できたそうです。

移住後には、全く違う土地から移り住んできたお二人に、ご近所さんが、ゴミ出しのルールを教えてくださったり、何か相談すれば、丁寧に対応してくださる役場の職員さんにお世話になることも多く、移住前に感じた安心感は、ずっと変わらなかったと仰っていました。

大杉谷 七ツ釜

【ここでの暮らし】

神田さんは、非正規雇用期間を経て、今年度から大杉谷登山センターに勤務しています。

大台町と奈良の県境にある「大台ヶ原」を中心に、大杉谷の登山エリアは、その豊かな生態系が評価され、「ユネスコエコパーク」に登録されている場所です。

「ユネスコエコパーク」とは、生態系や生物の多様性を守りながら、文化的・経済的・社会学的に、持続可能な発展を目指す生態保存地域のことで、大杉谷以外にも、屋久島や南アルプスなど、国内に10カ所ほどあります。

神田さんに、そんな大杉谷の魅力について聞いてみると、頂上を目指して山を登るというよりも、渓谷を歩ける珍しい場所なので、他にはない、多種多様な希少植物を見ながら歩くのが、おすすめなのだそう。また、植物以外にも、滝などの見どころが多く、これからは登山シーズンがやってくるので、自分が主となって、もっと大杉谷の山歩きの魅力を伝えていくことが楽しみだと仰っていました。

神田家のボルダリング施設

また、お仕事以外でもアウトドア好きで、ご夫妻の共通の趣味は、「ボルダリング」。なんと、好きが高じて、ご自宅にボルダリングの屋内練習場を自分で作ってしまったほどです。

しかし、大台町にはこの屋内練習場を使わなくても、登れる岩が多く、登ってみたい岩を見つけると、苔をきれいに落として、自然の中でボルダリングを楽しまれているそうです。共通の趣味を持つご近所さんと、よく一緒にふらりと出掛けているのだとか。

地元の方にとっては、何もない場所だと言われがちですが、神田さんのような視点を持って身近な自然を見てみれば、楽しめることや新しいことがたくさん隠れている魅力的な場所。お二人が楽しそうに話す表情から、そんなことが伝わってきました。

神田さん一家

大台町に来てから、畑を始めた神田さんですが、ニンニク、そら豆など、作ってみたいと思う野菜を育てています。ここで暮らし始めてからは、自分たちで作るお野菜以外にも、旬ではない野菜は食べなくなり、四季を感じながら暮らせるようなったそうです。

また、茂原は、猿や鹿の獣害被害が多いけれど、猟師さんがいない地域なので、罠猟にもチャレンジしています。

やったことがないことを経験してみたい、チャレンジしてみたいと思うことが、気ままに自分のペースでできるのが楽しいと感じていて、食べ物には困らないから、こんな風な暮らしができるとも仰っていました。

神田唯禄ちゃん

【子育てしながら暮らすこと】

昨年は、娘の唯禄(いろ)ちゃんも生まれました。大台町での子育ては、子どもが少ない地域なので、月齢の近いお子さんが少ないですが、地域のいろんな人に愛され、いつも気にかけていただけるのは、幸せなこと。

お隣の家との距離もあるので、子どもが大きな声で泣いていても、周りへのストレスを感じることが少ないと仰っていました。

また、茂原は、スーパーや駅がある三瀬谷から、車で15分ほどの距離。小・中・高校が近くにあり、通学にも便利な場所です。この近くには、「奥伊勢 宮川温泉(奥伊勢フォレストピア内)」がある他、山も川もあって、お子さんがもう少し大きくなったら、身近な自然の中でのびのびと遊べるので、この環境をとても気に入っているそうです。

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